航空自衛隊の3佐、食堂でパンと納豆を多めにとって停職10日

　航空自衛隊那覇基地は19日、自衛隊施設内の食堂で、パンと納豆を既定量を超えて収得したとして、航空救難団飛行群那覇救難隊の3等空佐（40代男性）を停職10日の処分にしたと発表した。処分は同日付。
2021/10/20　沖縄タイムス

　航空自衛隊那覇基地所属の3佐の幹部自衛官が、食堂で納豆とパンを多めにとって、停職10日の処分となりました。
　正直、しょーもないというか、厳しいというか、他になにか理由があるのかもしれませんが……
　所属が救難隊とのことで、この3佐の人が救難員なのかは分かりませんが（たぶんヘリパイロット）、空自の救難員は、アスリート顔負けの体力バカが多いです。化け物揃い。
　従って、もし救難員であれば普通の食事量では全然足らないだろうなと思います。

　それは良いとして、パンと納豆ということなので、おそらく朝食です。
　自衛隊の朝食は、平日は白ご飯とみそ汁、ほか、佃煮とかサラダとか生卵とか、一般的に朝食のメニューが食されています。

　▲航空自衛隊の芦屋基地の朝食です。

　この件の関係者ではないので、以下は想像が入りますが――
　朝の隊員食堂には、ご飯系メニューのほか、何かの都合で勤務時間が早くて、食事をしている時間がない隊員用に、菓子パンも用意されています。
　単純に白ご飯が食べたくない人も、菓子パンを選ぶことができます。

　一般的には菓子パン2つとパック牛乳が多いです。


　▲参考例。飲み物はヤクルトやフルーツジュースの場合もあります。

　その菓子パンが余っていたので朝食を食べたあとに持って帰ったのかなと想像します。

　パンの受領は、引換券などがありません。
　隊員食堂の出入り口付近に無造作に置いてあることが多いので、勝手に持っていくことは可能です。
　陸自の朝食の場合は、菓子パンの人気が高くて、すぐなくなります。

　納豆に関しては、別に2個とってもいいように思いますw　5個も6個もとっていたらそれは目立ちますが……
　基本的に余ることが多いはずで、メニューに納豆がなくても、前日の余りが出されることもあったりします。

　朝食は、パンと白飯を選べる場合もあるので、白飯を選択しながらパンも取ったのかもしれません。

　多めにとったりするのは駄目なことではあるので、処分は仕方がないのかなと思います。
　個人的には停職はやり過ぎと感じます。

追記
　幹部と曹士隊員での給食の扱いついては、隊員数の多い基地や駐屯地では、食堂自体が幹部食堂と曹士食堂に分かれています（隊員数が少ない基地などは幹部食堂が存在しないこともあります）。
　メニューは同一です。

　幹部は基本的には、隊員食堂で食事はできません。
　幹部は営外者（駐屯地や基地の外に住居を持つこと）にあたるからです。
　曹士隊員は基本的には営内者（駐屯地や基地内の寮に居住）です。結婚すると、曹士隊員でも営外者になります。
　隊員食堂は営内者のためのものなので営外者は食事はできません。

　しかし営外者でも喫食申請をすれば、隊員食堂で食事はできます（お金はかかります。昼ご飯だと400円ぐらいのはず）。ほか、当直や警衛などの勤務につく場合は、隊員食堂で喫食できます。

　食費については営内者は給与から天引きされることはありません。

追記
　食べたいだけ食べさせてあげればいいのでは、という意見が散見されます。
　個人的にはその通りだと感じます。
　しかし、食事を多めに準備する方法だどうしても無駄も多く出ることになります。
　自衛隊の隊員食堂は、残飯は可能な限り出さないように工夫がされていて、捨てているように見えて、家畜の餌になったりしますし、場所によっては、魚の餌に加工したりして払い下げることもあるようです。
　食事を多く準備すると、当然それだけ予算もかかるし、食費は防衛予算の中から出ていますから、食費が高くなるとその分、他にしわ寄せが来たりもしますから難しいところだと思います。

　自衛隊の食費が低いとか、用意される食事が少ないとは自分は思いません。
　自衛隊の食事の予算については以下をご覧ください。
・潜水艦の食事の予算は陸海空自衛隊のなかで最も高価

　自衛隊の食事に関するエントリーは以下をご覧ください。
・自衛隊の朝ご飯いろいろ
・自衛隊の隊員食堂っておかわりできる?
・陸上自衛隊のお昼ご飯はこんなメニュー（目達原駐屯地）
・航空自衛隊のご飯、1日の食事メニュー｜九州の芦屋基地
・海上自衛隊のご飯、1日の食事メニュー｜佐世保基地業務隊
・海上自衛隊の隊員食堂における朝昼晩の食事メニュー｜呉基地業務隊
・護衛艦こんごうの科員食堂で食べたカツ丼（カツ皿？）