海上自衛隊は基地警備のために警備犬を運用している
海上自衛隊の佐世保基地の敷地はいくつかに分散しています。
平瀬には総監部があり、立神エリアは護衛艦が係留されていて造修補給所も所在しています。
崎辺地区には教育隊と警備隊などがあります。
警備隊は警備犬を運用しており、本来は食事の取材ではありましたが、警備犬の訓練風景の見学を調整していただきました。
警備犬訓練所
▲警備犬の訓練施設です。
崎辺地区の外れのほうにあります。
案内していただいた広報係長も、ここに来るのは初めてとのこと。
訓練の内容は、ハンドラーに対する服従から始まり、高所通過、トンネル通過、幅跳び、障害物の飛び越えなど。
障害訓練は、運動神経の発達、筋力や精神力の鍛錬、警備犬の行動範囲を広げる効果があるそうです。
警備犬の襲撃訓練
▲警備犬に襲われているのはM1曹です。
ユーモアのあるかたでした。
襲撃訓練は迫力がありました。
▲海上自衛隊の警備犬は、災害救助の訓練にも力をいれているそうで、足場の悪い場所などで生存者を見つける訓練などを行っています。
警備犬(救助犬)金剛丸
海自の警備犬(救助犬)では「金剛丸」が有名です。
東日本大震災のときにいち早く派遣されて救命活動に携わっています。
金剛丸はそのときの無理がたたったのか、4歳4ヶ月という若さで亡くなりました。
警備犬は2等海曹待遇?
警備犬の運用にかかるコストと、2曹の給与がほぼ同じらしくて、自衛隊内では警備犬は2曹待遇という話もあります。
正式なものではありません(警備犬はあくまで物品扱い)。
冗談のひとつで、新隊員(海自では練習員と呼称するらしい)は警備犬を見かけたら敬礼をしなくてはならない、というのもあるとか。
陸自は警備犬を運用していないので、海自と空自に通用する逸話だと思います。
専用ハーネスを付けた警備犬
▲海上自衛隊と記されたハーネスをつけると警備犬も訓練に気合いが入るらしいです。
警備犬のお墓
▲警備犬の碑。
警備犬の最期ですが、老齢などにより訓練や任務につけなくなっても、安楽死などの処置はないそうです。
しっかりと最期まで看取るとのこと。
海自の警備犬ですが、空自の警備犬と同様、軍用犬というよりは警察犬に近いと思います。
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